以前、「フォービットこらむ」でも取り上げた人気の「Bitcoin(ビットコイン、BTC)」に危機が迫っているようです。
近年「Bitcoin」は、インターネットを通じて流通する「仮想通貨」が利用されるようになってきました。現在700種類以上の仮想通貨が存在するとされています。(2017年9月)
この仮想通貨は特定の国や金融機関ではなく「ブロックチェーン」と呼ばれる分散ネットワークにおいて信頼性を確保することで通貨としての価値を保証するのが特徴です。
ビットコインを生み出す方法は、発掘という「マイニング」
すべての取引記録を取引台帳に追記します。その処理するにはネットワーク上に分散された取引台帳の保存データと、追記の対象期間に発生したすべての取引のデータを取りながら正確に記録することで整合性を保っています。では無限に採掘(マイニング)で生み出されるのかというとそうではありません。ちゃんとビットコインの発行総量はインフレが起きないよう事前に決められています。また採掘(マイニング)によって発行される量も調整されています。しっかり混乱が生じることを避けた設計がなされています。ちなみにビットコインの発行総量は、2140年までに2,100万 Bitcoin とされていて、それ以降は新規に発行されることはありません。
借りたいのはネコの手ではなく他人のPCという時代へ
ビットコインでは、その追記作業に有志のコンピューターリソースを借りています。膨大な計算を行うためには余っているコンピューターの計算能力を借りることによって、みんなで共有する1つの大きな取引台帳に追記を行っているのです。仮想通貨発掘の為に専用のスーパーコンピューターセンターを自費で改築してマイニング報酬を得ようとしているアジアの富豪がいるくらいです。それくらいの処理サポートコストがかかっても対価以上の魅力があるのでしょう。
広告がないウェブサービスでマイニングの手助けをしている可能性!
通常のマルウェアや、スパムメールの添付ファイル、不正なURL経由のダウンロード、迷惑アプリ等を経由し、脆弱性攻撃により侵入しようとします。ダウンロード系のサービスなどスクリプトを使った「他人のCPU使って仮想通貨堀り」が流行しているみたいです。本来であれば膨大な計算処理を手伝ってくれた人には、コイン全体が健全に運用されるようにがんばってくれたことへの報酬としてビットコインが支払われるのですが、タダでその手助けをしてしまっている可能性があります。
2014年には、ハーバード大学のスーパーコンピュータが発掘に不正利用されました。さらに米連邦準備銀行のサービスが発掘に不正利用されました。こうした攻撃により約95万ドル(約1億円超)のビットコインを不正発掘したハッカーもいるようです。サイバー攻撃で5千万ドル(約56億5千万円)相当を不正送金された仮想通貨もあるようです。
遊びながら「金脈」発掘できてたかも?
ビットコインの発掘自体は合法ですが、「機器の所有者の合意がない場合」は、不正行為となります。ひとこともらえたら、快くお手伝いしますが自分の使っているPCがCPU使用率100%になったら動かなくなってしまうのかもしれません。余談ですが、「マインクラフト(Minecraft)」でも仮想通貨の1つ「デジバイト(DGB・Digibyte)」が発掘できるみたいですが、ガセネタだったとしても、ゲームにも仮想通貨が導入されるリアリティがありますね。
参照:NTTコミュニケーションズ
参照:ビットフライヤー
参照:is702 – インターネットセキュリティナレッジ | トレンドマイクロ