最近またプラモデルブームがひっそりと動き出しているとの噂を聞いてお店を回ってきました。
予想以上に凄いことになっているみたいです。色を塗る!という部分が不要になったのは以前から確認しておりましたが、プラモデルの大前提である「組み立てる」ことも一部不要になっていて衝撃を受けております。これは高度な3Dプリンターの進歩のおかげなのでしょうか。箱をあけたらほぼ「完成」されているのです!もうなにがなんだか…。
プラモデルを買う人は必ずといっていいほど中を確認します。部品の状態を見て妄想を膨らませつつ必要な塗料や工具を買いそろえていくために。ところが、いざ箱を開けたら色も塗られて部品も出来てたらどんな顔をしていいのかわかりませんね。昭和の時代は海外のプラモデル、特にスターウォーズシリーズなどは薄いビニール袋で完全密封されていたのでちょっと冒険的な部分はありました。胸踊らせながら家で開けたら完成されているようなものです。変なフォースが効いちゃってます。デススターとプラモデルは完成させたらダメなんです。
中身の凄さに負けず劣らず「パッケージ」に魅力を感じてる方も多いという事実もあります。箱に描かれているボックスアートと呼ばれているものです。
日本においてプラモデルの初期の時代から、挿絵画家としても活躍していた小松崎茂や梶田達二、航空機研究家でもあった橋本喜久男、ウォーターラインシリーズのボックスアートの大半を手がけた上田毅八郎、高い資料性と迫力を兼ね備えた高荷義之、航空画家として著名な小池繁夫などの手により、世界的にみても一級のボックスアートが描かれてきました。(参照:ウィキペディア)
その中でも少年時代にプラモデルを作った経験のある方であるならば、少なからずお店で一度は見かけたことがあるかと思います。「高荷義之」さんの箱絵です。
「スケールモデル」と呼ばれる実在する車、バイク、戦闘機や戦車、船艦などのプラモデルの箱絵画家さんでしたが、同時に当時は社会現象にもなった「ガンプラ」。そのガンダムのプラモデルシリーズの隣で別のロボットアニメのプラモデルの箱絵を担当もされていた方です。代表作といえば「超時空要塞マクロス」「戦闘メカ ザブングル」「機甲界ガリアン」などでしょうか。アニメの世界感に負けずに箱絵収まらないほど壮大な世界の画風です。
同氏は画集も出版されているので興味のある方は一度「高荷義之ワールド」を堪能されはいかがでしょうか。プラモデルの商品イメージから離れ過ぎないように抑えられた箱絵とはまた違った溢れんばかりの躍動感が広がった作品が満載です。